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ツナシマオトコです。

東横沿線の庶民代表ツナシマ。セレブ日吉と大倉山に挟まれた街に住むオトコの呟き |WEBマーケティング、育児、ペット、キャンプ|

炎上する君 (西加奈子)

短編集のなかの一話、 ”ある風船の落下” が良かった。

ストレスを溜めると風船のように体が膨らみ、空に飛び出してしまう奇病の話。突飛な想像力とフワフワした世界感がさすが、西加奈子。この短編集のなかで一番響いた作品。

風船化し飛び立った先は一見穏やかな天国かと思うが、誰とも寄り添えず等間隔を保つことが条件となる世界。生きる苦しみを受け止め、前向きに生きることを選ぶ流れが好き。

photo by OpenThreads

◾️抜粋

”ここはほんとうに天国よ。口やかましい人間もいないし、人を信じて裏切られることもない。すべての人間が等間隔で、ただ浮いてるの。地上から遠く離れた場所で。”

”何ねも煩わされず、徹底的に自我を捨てた風船病患者は、本物の風船に、美しい風船になって、永遠に空を彷徨いつづけることができるのだ。”

”僕は風船にはなりたくない。等間隔のまま、傷つかない代わり、誰とも寄り添うことなく、たったひとりで浮き続ける風船には、なりたくない。”

”恐怖にかられても、人に裏切られても、それでもまた、人間を信じて、何度も傷ついて生きる、人間でいたいんだ。ハナ!”

photo by Harry Pherson

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