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【これ、いったいどうやったら売れるんですか?】の読書メモ

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100円のコーラを1000円で売る方法”シリーズの作者 永井考尚さんが書かれていた ”これ、いったいどうやったら売れるんですか?身近な疑問からはじめるマーケティング” を読んだので備忘録がてら記載を。

 

これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング (SB新書)
 

◆目次

”100円のコーラ〜”シリーズ同様、とても読みやすくマーケティング上重要なテーマについてかみ砕いて説明されている。

顧客づくりが最重要

ビジネスの現場では、”あらたな市場を創っていく。”という文脈から、すぐ”商品開発”的な目線になりがちだが、あくまで目的は顧客開発(顧客づくり)であって、手段として商品開発(ものづくり)がある。顧客開発が重要だ!というお話。

 

事例としてあった 北海道のマンゴーはわかりやすい。
有名な宮崎マンゴーは春から夏に限られ、お歳暮にも送れる冬の寒い時期に食べられるマンゴーは、まったく新しい顧客であり、既存の宮崎マンゴーとは競合しない。
むしろマンゴー市場の拡大という点では互いが補完関係になり非常によい状態がつくられている。

 

新たな顧客を創り出した例

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口臭について、昔はケアする対象として意識されていなかった。そこにリステリンが目をつけ、市場(新たな顧客)を創り出した。


同じく消費財で新たな市場となったのが、加齢臭対策グッズだ。いまではドラッグストアの様々な棚に加齢臭対策の石鹸やシャンプーなどが並んでいるが、昔は加齢臭というワードもなければ対策グッズもなかったことを考えると、新たな市場を創り出した経済効果は計り知れない。

 

商品中心のプロダクトアウトは失敗

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事例として、携帯メーカーの薄さ合戦が挙げられていたが納得しやすい好例だと思う。確かにガラケー時代やスマホの初期は厚さや重さがストレスだったが、年数が経ち軽量化され、いまでは各社で重さや厚みはたいして変わらない。


ただ、いまだに新機種発売の訴求には、軽さや厚みが謳われていたりする
ユーザーからしてみれば、メーカーが謳う”数ミクロンの厚み”や”数グラムの重さ”に価値はまったく感じていやしない。ユーザーの気持ちは関係なく商品開発主導で進んでしまっている。。

 

ただ、ユーザーの声や要望を聞くことの重要性に触れつつも、客のいいなりにはならないことの価値もたまごっちを例に紹介していた。

 

数十年前、たまごっちが大流行した際、あまりに頻繁にたまごっちの世話をしなければ育てられないので「一時停止ボタンをつけて欲しい。」という顧客からの要望が多かったらしい。ただ、開発側は頑としてその要望には対応しなかった。手間をかけて育てるというたまごっちのコンセプトがブレてしまうからだ。

 

新たな顧客を創り出す。

自分の仕事にあてはめて、もう一度よく考えてみよう。”いま見えているユーザー”へのアプローチに終わってしまっているのではないか? 終わっているな。。と思う。

自戒をこめて記載しておこう。

 

これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング (SB新書)